病棟勤務を続けるなかで、企業の健康管理に関わる仕事へ移ることを検討する人がいます。
勤務時間や働き方が変わることが動機になる一方、求人をどこで探せばよいのか分からないという声もあります。
ここでは、確認できていないことを確認できていないと示したうえで、仕事の対象がどう変わるかと、求人を探すときの進め方を整理します。

企業で働く看護職について、出典のある調査は確認できていない

求人数や採用の状況を示す数字が見つからない

当サイトで調べた範囲では、企業で働く看護職の求人数、採用倍率、応募者数といった数値を示す、出典の確認できる調査データは見つかっていません。
「求人が少なく競争率が高い」「未経験では難しい」といった記述を掲げる記事は存在しますが、調査の実施主体や集計方法が明示されていないものが多く、根拠として使える状態ではありませんでした。

そのため、この記事では難易度を数字で示すことはしません。
確認できる事実と、自分の希望条件で確かめられる方法に絞って整理します。

確認できるのは対象資格の範囲

当サイトで整理している看護師向けサービスのデータでは、対象者を正看護師・准看護師・保健師・助産師のいずれかとしているサービスが複数あります。
保健師が対象資格に含まれていることは、企業の健康管理に関わる求人を扱う際の前提として確認できる事実です。
保有資格は登録時点で正確に入力しておくと、その後のやり取りがスムーズになります。

病棟と企業では仕事の対象が変わる

対象が患者から働く人に変わる

病棟では治療を受けている患者が対象ですが、企業の健康管理では、働いている従業員が対象になります。
治療そのものより、体調の相談への対応、健康診断に関わる業務、職場の環境に関する調整といった業務の比重が変わります。
同じ看護職でも、扱う場面と関わり方が異なります。

そのため、病棟で積み上げた臨床の技術がそのまま前面に出るとは限りません。
どの経験が接続するのかを自分で説明できる状態にしておくことが、応募の段階で必要になります。
急変時の判断や、多職種との調整といった経験は、対象が変わっても説明の材料になります。

勤務時間と体制が変わる

一般企業の勤務時間に沿う形になるため、夜勤やシフト勤務の前提が変わります。
一方で、健康管理に関わる職種が少人数で配置されている場合、判断を自分で下す場面が増えることもあります。
病棟のように同じ職種の同僚が常にいる状態とは限りません。

なお、企業における健康管理の体制には法令に基づいて置かれる部分があります。
具体的な要件については、厚生労働省など公的な情報を直接確認してください。
当サイトでは制度の細部を要約しません。

収入の構成が変わる

夜勤手当が支給されなくなるため、収入の構成が変わります。
求人票の月給の表示に何が含まれているかを確認し、手当を除いた基本給どうしで比較する必要があります。
夜勤を外す場合の見方は夜勤なしで働ける看護師の転職先はどこかにまとめています。

求人をどう探すか

勤務先の種類として条件に含める

当サイトで整理している看護師向けサービスのデータでは、企業での勤務に特化したサービスは確認できていません。
したがって、勤務先の種類はサービスを選ぶ軸ではなく、求人を絞り込む条件として扱うことになります。
全国対応の登録型サービスで検索し、勤務先の種類で絞った結果を見るという進め方が現実的です。

レバウェル看護・ナースではたらこ・リニューケア・ジストリー・ナースJJはいずれも全国対応の登録型で、会員登録を済ませた段階で求人を確認できます。
登録型の進み方は看護師は面談なし・電話少なめで転職サービスを使える?にまとめています。

母数を確保するために複数を併用する

医療機関の求人と比べて、企業の求人は募集元の業種が分散します。
1社のサービスだけを見ていると、その時点で扱いのある求人しか目に入りません。
全国対応の登録型を複数登録して、同じ条件で検索結果を見比べるほうが、候補を取りこぼしにくくなります。

看護師向けサービスの多くは登録・利用ともに無料であるため、複数を並行して使い、合わないものの利用を止める形で問題ありません。
併用の考え方は転職エージェントは何社まで併用してよいかにまとめています。

面談型で扱いの有無を直接聞く

企業の求人を扱っているかどうか、どの程度の頻度で出てくるかは、担当者に直接尋ねるほうが具体的な回答を得られます。
当サイトのデータでは、MCナースネットが全国対応の面談実施型、クリアス看護が北海道・愛知・大阪・福岡を対応地域とする面談実施型です。
ナース専科 転職やジョブサポ看護師は申込型で、申し込み後に運営側からの連絡が発生します。

応募前に整理しておくこと

病棟経験のどこが接続するかを書き出す

「病棟で3年」といった年数だけでは、企業側に伝わる情報が限られます。
対応した症例の種類に加えて、多職種との連携、新人への指導、記録や書類の作成といった業務を書き出しておくと、対象が変わっても説明できる材料になります。
書き方は職務経歴書はいつ作ればよいかを参考にしてください。

志望の理由を勤務時間以外でも説明できるようにする

勤務時間の希望は動機として自然なものですが、それだけでは選考の場で説明が薄くなります。
働く人の健康にどう関わりたいのか、病棟での経験のどこをそこへつなげたいのかを一つ用意しておくと、話の組み立てが安定します。
準備の進め方は転職面接の準備にまとめています。

条件が固まるまでは臨床の求人も並行して見る

企業の求人だけに絞ると、比較の対象がなくなり、条件の良し悪しを評価しにくくなります。
同じ地域の臨床の求人も並べて見ておくと、金額や勤務条件の相場が把握できます。
市場全体の状況は看護師の転職回数は平均何回かにまとめています。

まとめ

  • 企業で働く看護職の求人数や採用状況を示す、出典の確認できる調査データは見つかっていない
  • 確認できるのは、保健師を対象資格に含むサービスが複数あるという事実
  • 病棟とは対象が患者から働く人に変わるため、どの経験が接続するかを自分で説明できる状態にする
  • 当サイトのデータでは企業勤務に特化したサービスは確認できておらず、全国対応の登録型を複数使って母数を確保する進め方になる
  • 企業の求人だけに絞らず、同じ地域の臨床の求人も並べて相場を把握する