夜勤の負担が転職を考えるきっかけになることは珍しくありません。
看護師の転職理由としては、結婚・出産・育児・介護といったライフイベント、職場の人間関係、体力面の負担が多く挙げられており(出典: ウェルミーマガジン)、夜勤はこのうち体力面とライフイベントの両方に関わります。
ここでは、夜勤を外す前提で求人を探すときに何を見るかを整理します。

夜勤を外すと何が変わるか

収入の構成が変わる

夜勤手当は基本給とは別に支給される項目です。
夜勤を外すと、この部分が支給されなくなるため、同じ基本給でも手取りの構成が変わります。
求人票の「月給」の表示に夜勤手当が含まれているかどうかで、比較の前提がずれることがあります。

そのため、夜勤なしの求人と現職を比べるときは、手当を除いた基本給どうしで並べる必要があります。
求人票に「月給◯円(夜勤手当を含む)」といった注記がある場合、その注記を外した金額が実際の比較対象になります。
金額の見方は転職で年収は上がる?で扱っています。

生活のリズムと働き方の選択肢が変わる

夜勤を外すと勤務時間が日中に固定されるため、家庭の事情や通院、学習の予定と組み合わせやすくなります。
一方で、夜勤を含む勤務に比べて休日の取り方や勤務日数の条件が変わることがあり、勤務先の種類によって前提が異なります。

夜勤の有無だけを条件にすると、勤務日数や残業の実態を見落としやすくなります。
夜勤を外すことは目的ではなく手段であり、その先にどういう生活の形を置きたいのかを先に決めておくと、条件の優先順位が付けやすくなります。

求人票の夜勤の表記を読み分ける

「夜勤なし」と「夜勤選択制」は別

求人票の表記にはいくつかの型があります。
「夜勤なし」は業務として夜勤が発生しないことを示しますが、「夜勤選択制」「夜勤応相談」は、本人の希望で調整できる余地があるという意味であり、配属や人員の状況によって扱いが変わることがあります。

応募の段階では同じように見える表記でも、入職後の運用は違います。
選択制の場合、どの範囲まで希望が通るのか、人員が不足したときにどう調整されるのかを確認しておくと、入職後の想定とのずれを減らせます。

オンコール・待機・遅番は夜勤と別に確認する

「夜勤なし」と書かれていても、オンコールの待機や、夕方から夜にかけての遅番が業務に含まれる場合があります。
オンコールは訪問看護で扱われることがあり、待機の回数と実際の呼び出しの頻度は求人票からは読み取れないことがほとんどです。

そのため、夜勤の有無に加えて、オンコール・待機・遅番・早出という項目を分けて確認します。
訪問看護やクリニックへ移る場合の確認点はクリニック・訪問看護への転職で気をつけることにまとめています。

記載がない場合は質問項目に残す

求人票に夜勤の扱いが書かれていない場合、書かれていないこと自体が確認すべき事項です。
応募前の問い合わせや面談の場で聞く項目として、あらかじめメモに残しておくと聞き漏らしを防げます。

サービスは夜勤の有無で分かれていない

検索条件と希望として伝える形になる

当サイトで整理している看護師向けサービスのデータでは、夜勤なしに特化したサービスは確認できていません。
夜勤の有無はサービスを選ぶ軸ではなく、求人を絞り込む条件として扱うことになります。

進め方としては、全国対応の登録型サービスで求人を検索し、夜勤の条件で絞った結果を見比べるのが現実的です。
レバウェル看護・ナースではたらこ・リニューケア・ジストリー・ナースJJはいずれも全国対応の登録型で、会員登録を済ませた段階で求人を確認できます。
登録型の進み方は看護師は面談なし・電話少なめで転職サービスを使える?にまとめています。

雇用形態を複合で扱うサービスがある

正社員に限らない働き方を含めて考えると、条件の組み合わせ方が広がります。
当サイトのデータでは、「レバウェル看護 派遣」が全国対応の登録型、「レバウェル看護派遣」が大阪・京都・兵庫・奈良・滋賀・和歌山・愛知・岐阜・三重・静岡・北海道を対応地域とする登録型として掲載されており、いずれも雇用形態を正社員に限定せず扱っています。

派遣という働き方は、勤務日数や勤務先をある程度選びやすい一方、賞与や退職金といった正社員特有の待遇が無いことが一般的です。
夜勤を外すことと収入の条件をどう両立させるかを考えるうえで、比較対象として見ておく価値があります。

面談型では運用の実態を質問できる

夜勤選択制の実際の運用や、人員が不足したときの調整の仕方は、求人票では分からない部分です。
当サイトのデータでは、MCナースネットが全国対応の面談実施型、クリアス看護が北海道・愛知・大阪・福岡を対応地域とする面談実施型です。
対応地域内であれば、こうした質問を投げる相手として使えます。

条件の優先順位を決めておく

譲れない条件を一つに絞る

夜勤なし・給与・通勤時間・勤務先の種類をすべて満たす求人は多くありません。
譲れない条件を一つに決め、残りは幅を持たせるほうが、候補が残ります。
夜勤を外すことが最優先なら、勤務先の種類や地域の条件は広めに設定して求人を見ます。

求人を並べて金額の幅を把握する

夜勤なしの求人を10件ほど並べると、その地域と勤務先の種類での金額の幅が見えてきます。
相場を知らないまま1件だけを見て判断すると、条件の良し悪しが評価できません。
この作業は応募の前段階として行えます。
進め方は転職するか迷っている段階では何をする?にまとめています。

交渉できる部分を切り分ける

条件のうち、金額のように交渉の余地がある項目と、夜勤の有無のように施設の体制で決まる項目があります。
両者を混ぜて交渉すると話が進みにくくなります。
切り分け方は転職の年収交渉はできる?を参考にしてください。

まとめ

  • 「夜勤なし」「夜勤選択制」「オンコールあり」は別の条件として読み分ける
  • 夜勤を外すと収入の構成が変わるため、手当を除いた基本給どうしで比較する
  • 当サイトのデータでは夜勤なしに特化したサービスは確認できておらず、検索条件と希望として伝える形になる
  • 譲れない条件を一つに絞り、夜勤なしの求人を10件並べて金額の幅を把握する