書類が通った後に「適性検査を受験してください」という案内が届き、そこで初めて中途採用にもテストがあると気づくことがあります。
新卒の就職活動で対策本を1冊やった記憶はあるものの、何年も前の話で、当時と同じ準備をすればよいのかも分かりません。

ここでは、中途採用で適性検査が課される場合に何を確認し、どう準備するかを整理します。
コンサル業界のように書類・Webテスト・ケース面接が一続きになっている選考はコンサル転職の選考対策で扱っており、新卒の就職活動における書類の準備はESの添削は誰に頼むかにまとめています。
この記事は、職種を問わない中途採用の適性検査という一点に絞ります。

中途採用でも適性検査は行われる

実施するかどうかは企業ごとに違う

中途採用で適性検査を課すかどうかは、企業によって分かれます。
全員に課す企業、職種によって課す企業、まったく実施しない企業があります。

そのため「中途は適性検査がない」と決めてかかるのも、「必ずある」と身構えるのも実態に合いません。
応募先ごとに確認する項目として扱います。
求人票の選考フローの欄に記載があることもあり、どこを見るかは求人票のどこを読むかにまとめています。

形式の名称は案内に書かれたものを確認する

適性検査には複数の提供元があり、それぞれ複数の形式を持っています。
中途採用向けの区分が用意されている検査もありますが、名称や出題の構成は改定されることがあります。

当サイトでは、特定の形式名を挙げて「中途はこれが出る」と断定する説明はしません。
基準になるのは応募先から届いた案内です。
案内に書かれた検査の名称、受験の方式、所要時間、期限をそのまま書き写し、その名称で調べるのが最も確実な進め方になります。

能力を見る部分と性格を見る部分に分かれることが多い

多くの適性検査は、言語や計算の処理を見る部分と、行動の傾向を尋ねる部分に分かれています。
前者は正誤があり、後者は正解が設定されていません。

この2つは準備の性質が違います。
前者は解く速度と正確さを上げる練習が効きますが、後者は練習で点数を上げるという種類のものではありません。
分けて考えないと、準備の時間配分を間違えます。

結果だけで合否が決まるとは限らない

適性検査の結果が選考でどう使われるかは、企業によって違います。
一定の基準を設けている場合もあれば、面接で聞く内容を組み立てる材料として使う場合もあります。

どう使われたかが応募者に説明されることはほとんどありません。
結果が分からない以上、通らなかったときに原因を特定することもできません。
この点は書類選考と同じ構造です。

新卒の選考との違いは3つ

準備できる期間が違う

新卒の就職活動では、選考の時期がある程度まとまっているため、受験の前に数ヶ月の準備期間を取れます。
対策本を1冊終える計画も立てられます。

中途採用では、応募のたびに個別で案内が届きます。
書類が通ってから受験までの期間が短いことがあり、案内を受け取ってから準備を始めると間に合わない場合があります。
応募を出す前の段階で準備に手をつけておくほうが、日程に追われずに済みます。

在職中に受ける前提になる

働きながら活動している場合、受験の時間も平日の夜か休日に確保することになります。
所要時間が1時間前後になる検査もあり、途中で中断できない形式では、まとまった時間が必要です。

案内が届いた時点で、受験する日時を先に決めて予定に入れます。
時間の作り方は在職中の転職活動はどう進める?にまとめています。

職務経歴と併せて見られる

新卒の選考では、応募者の間に実務経験の差がほとんどありません。
中途採用では職務経歴という材料が先にあり、適性検査はその横に置かれる情報になります。

つまり、適性検査だけで判断が完結する場面は限られます。
準備に時間を使うとしても、職務経歴書の中身を整える時間を削ってまで充てる対象ではありません。
書類の作り方は職務経歴書はいつ作ればよいかにまとめています。

受験の方式ごとに準備が変わる

自宅のパソコンで受ける形式

期限内に自分で日時を選んで受験する形式です。
環境を自分で整えられる一方、通信が途切れたときの扱いは案内に従うことになります。

有線または安定した回線で、途中で通知が入らない状態にしてから始めます。
オンラインで面談を受ける場合の環境の整え方と共通する部分が多く、詳しくはオンライン面談の準備にまとめています。

会場や応募先の設備で受ける形式

指定された会場や応募先のオフィスで受験する形式では、予約や移動の時間が加わります。
在職中は、この移動の時間を含めて休みを取る必要があるかを先に確認します。

持ち物や本人確認の方法が指定されることがあります。
案内に書かれていない道具は使えないものとして準備します。
電卓や筆記用具の可否も、案内の記載に従います。

案内が届いたら確認する項目

受験の案内が届いたら、次の項目をその場で書き出します。
検査の名称、受験の方式、受験できる期間の締切、所要時間、途中で中断できるかどうか、必要な持ち物や本人確認の方法です。

この6つが分かれば、いつ受けるかを決められます。
分からない項目は問い合わせて構いません。
案内に書かれていない前提で準備を進めるより、確認したほうが早く終わります。

準備の進め方

時間を計って解く

能力を見る部分は、問題そのものの難しさより、限られた時間で処理する速度が関わります。
解けるかどうかだけを確認する練習では、この部分が鍛えられません。

1問あたりに使える時間を計算し、その時間内で解く練習にします。
時間内に解けなかった問題は、後から解き直して手順を確認します。

苦手な分野を1つに絞る

準備に使える時間が限られている以上、全分野を均等にやると、どれも中途半端になります。
数回解いてみて、明らかに時間がかかる分野を1つ選び、そこに時間を集中させます。

この選び方は、時間が少ないほど効きます。
全体を薄く一周するより、1分野を確実にするほうが結果に表れやすくなります。

性格を見る部分は実態と違う回答をしない

行動の傾向を尋ねる部分で、望ましいと思われる回答に寄せたくなることがあります。
ただし、そこで作った像に合わせて選考が進むと、入社後に自分に合わない環境を選ぶことになります。

面接で同じ内容を聞かれたときに、そのまま説明できるかどうかを基準にします。
書類・適性検査・面接で述べる内容が食い違わない状態を作るほうが、結果として説明が楽になります。
面接での答え方の組み立ては転職面接の準備にまとめています。

準備は応募を出す前に始める

案内が届いてから準備を始めると、在職中は時間が足りません。
応募先を選んでいる段階で、週に何時間を準備に充てるかを決めておきます。

準備の総量から計画を立てるのではなく、確保できる時間から逆算します。
週に2時間しか取れないなら、その2時間で何をやるかを決めるほうが最後まで続きます。

結果をどう扱うか

通らなかった理由は分からない

選考に進まなかった場合、適性検査が理由だったのか、職務経歴の内容だったのか、募集の枠の問題だったのかは伝えられません。
1社の結果から原因を推測しても、材料が足りません。

複数社で同じ形式を受けて、いずれも同じ段階で止まっている場合に限り、検討する材料になります。
1回の結果を自分の評価と読み替えるのは早すぎます。

同じ形式が続くなら準備が効く

応募先の業界が近い場合、同じ形式の検査に複数回あたることがあります。
この場合、最初の受験で分かった出題の傾向がそのまま次の準備になります。

受験した後に、時間が足りなかった分野と手が止まった問題の種類をメモしておきます。
次の案内が届いたときに、どこから手をつけるかがすぐ決まります。

検査の有無を応募先選びの基準にしない

適性検査があるかどうかで応募先を絞ると、条件の合う求人を落とすことになります。
検査は選考の一工程であり、入社後の働き方とは関係がありません。

比べるべきなのは仕事の中身と条件です。
何を並べて比べるかは複数の内定が出たときの比較軸にまとめています。

まとめ

  • 中途採用で適性検査を課すかどうかも形式も企業ごとに違う。
    基準は届いた案内に書かれた内容
  • 特定の形式名で「中途はこれが出る」と断定できる情報は確認できていないため、案内の名称で調べる
  • 新卒との違いは、準備できる期間が短いこと、在職中に受けること、職務経歴と併せて見られること
  • 案内が届いたら、名称・方式・締切・所要時間・中断の可否・持ち物の6項目を書き出す
  • 能力を見る部分は時間を計って解き、苦手な分野を1つに絞る
  • 行動の傾向を尋ねる部分は、面接で同じ内容を説明できる範囲で答える
  • 準備は案内が届いてからでは間に合わないことがあるため、応募を出す前に始める
  • 通らなかった理由は伝えられない。
    1回の結果を自分の評価と読み替えない