転職活動を退職してから始めるか、在職中に進めるか。
在職中に進めるのが基本です。

理由は単純で、収入が続いている間は「条件が合わなければ断る」という選択ができるからです。

なぜ在職中が基本なのか

期限が判断を歪める

退職してから始めると、貯蓄が減るにつれて焦りが出ます。
その状態で提示された条件は、冷静に判断しにくくなります。

選択肢が条件ではなく期限で決まってしまうのが、退職後に始める最大の問題です。

空白期間の説明が要る

離職期間が長くなると、選考で理由を聞かれます。
説明できないわけではありませんが、説明する手間が増えます。

例外もある

心身の状態が理由で続けられない場合や、次の職種に必要な学習に専念する場合は、先に辞める判断が合理的なこともあります。
一律に「辞めるな」ではありません。

時間の作り方

求人を見る時間は分散できる

まとまった時間は要りません。
通勤中や休憩時間に10分ずつでも、条件を眺めることはできます。

最初にやることは応募ではなく、市場を知ることです。
この段階なら細切れの時間で足ります。

書類は一度に作らない

職務経歴書をまとめて作ろうとすると、休日が1日消えます。
求人を見ながら「この経験は書ける」と気づいたときに箇条書きで足していくほうが、負担が分散します。

完成させる必要はありません。
面談や応募の直前に整えれば間に合います。

面談の時間をどう確保するか

ここが在職中の最大の関門です。
対応の方法は3つあります。

  • オンライン面談に対応しているサービスを選ぶ
  • 平日夜や土曜の対応が可能か、登録時に確認する
  • 有給を半日単位で使う

在職中は面談の時間を確保しづらいため、時間を取れる見込みが立ってから登録するほうが調整がしやすくなります。

会社に知られる経路は限られている

主な経路

在職中の転職活動が会社に伝わる経路は、実際にはそれほど多くありません。

経路 対策
社内で話す 転職先が決まるまで誰にも言わない
社用のPC・スマホを使う 私物の端末と個人のメールアドレスで行う
社用メールアドレスで登録する 個人のアドレスを使う
SNSの公開設定 職務経歴を公開する設定にしない
服装の変化 面接のある日だけ服装が変わると気づかれる

最も多いのは自分から話すこと

同僚に相談したことが伝わる、という経路が最も多くなります。
転職先が決まるまでは誰にも言わないのが確実です。

社用端末は使わない

社用PCの閲覧履歴やメールは、会社が確認できる状態にあるのが通常です。
転職に関する操作は私物の端末で行ってください。

在職中に活動し、内定と条件の合意を経てから退職を伝える順番を示した図
在職中に活動し、内定と条件の合意を経てから退職を伝える順番を示した図

退職を伝えるタイミング

内定が出てからでよい

在職中の活動では、退職の意思を伝えるのは内定が出て条件に合意してからです。
先に伝えると、転職先が決まらなかったときに戻る場所がなくなります。

引き継ぎの期間を見込む

一般的に、退職の申し出から実際の退職までは1〜2か月を見込みます。
入社日を決める前に、就業規則で申し出の期限を確認しておくと調整が楽になります。

引き止めへの備え

条件を上げる提案を受けることがあります。
判断は自由ですが、転職を考えた理由が条件だけだったのかを確認しておくと、決めやすくなります。

全体の期間の目安

3〜6か月を見込む

転職活動は準備・応募と選考・内定と退職の3段階に分かれ、全体で3〜6か月かかるのが目安です。
在職中だと、この期間はさらに伸びることがあります。

焦らないための前提

期間が読めていると、進みが遅く感じても不安になりにくくなります。
1か月で決まらないのは普通のことだと理解しておいてください。

まとめ

  • **在職中に進めるのが基本。
    **退職後だと期限が判断を歪める
  • 求人を見る時間は細切れでよい。
    書類は求人を見ながら少しずつ作る
  • 面談の時間確保が関門。
    オンライン対応や夜間対応を登録前に確認する
  • 会社に知られる経路は限られる。
    最も多いのは自分から話すこと
  • 退職を伝えるのは内定が出てから。
    全体で3〜6か月を見込む
在職中の転職活動で進める3つの心得をまとめた図。在職中に進める・私物の端末で行う・退職は内定後に伝える
在職中の転職活動で進める3つの心得をまとめた図。在職中に進める・私物の端末で行う・退職は内定後に伝える