履歴書を書き始めてから、写真をどうするかで手が止まることがあります。
新卒のときに撮ったものが手元に残っている、スマホで撮ったものを使ってよいのか、そもそも貼る必要があるのか、といった疑問が出る部分です。
書類の中で写真は面積が小さいわりに、準備の手間と迷いが大きい項目です。
ここでは、規格の確認から撮影方法の選び方、データで提出する場合の準備までを順に整理します。
履歴書と職務経歴書の役割の違いは履歴書と職務経歴書の違いとは?にまとめています。
この記事は、履歴書のうち写真欄だけを扱います。
写真は何を見られているか
合否を決める要素ではない
中途採用の選考で見られるのは、これまでの経験と、それが応募先の業務にどう対応するかです。
写真の写りが判断の中心になることは想定しにくい部分です。
つまり、写真に時間をかけて選考の結果を動かそうとするのは、労力の配分としては合っていません。
力を入れる先は職務経歴書であり、写真は要件を満たしていれば足ります。
用意できていないことは伝わる
一方で、明らかに古い写真、サイズの合わない写真、傾いて貼られた写真は、書類を見た時点で分かります。
これは写りの良し悪しではなく、準備の状態が見えるという話です。
書類の不備は、内容以前の部分で印象を作ります。
写真で加点を狙うのではなく、減点になる状態を避けるという考え方で十分です。
本人確認の材料でもある
写真には、面接の場で本人を確認するという実務上の役割もあります。
書類の写真と目の前の人物が一致するかどうかを確認できる状態が求められます。
そのため、加工で印象を大きく変えた写真は目的から外れます。
修整の範囲については後述します。
規格を確認する
サイズは履歴書の用紙に印刷されている
証明写真のサイズは、使う履歴書の用紙によります。
写真欄に寸法が印刷されているのが通常なので、まずそこを見ます。
厚生労働省が示している履歴書の様式例では、写真欄の寸法として縦36〜40mm・横24〜30mmが記載されています(出典: 厚生労働省が公表している履歴書の様式例)。
市販の用紙もおおむねこの範囲に収まります。
なお、かつて広く使われていたJIS規格の様式例は削除されており、現在は「全国共通の唯一の様式」があるわけではありません。
用紙ごとに確認する必要があるのはこのためです。
撮影時期の目安
履歴書の用紙には「3か月以内に撮影」と印刷されているものがあります。
法令で期限が定められているわけではありませんが、この記載がある用紙を使うなら従います。
判断の基準は日数そのものではなく、面接で会ったときの印象と食い違わないかです。
髪型や髪の色を大きく変えたなら、日数が経っていなくても撮り直す理由になります。
撮り方の基本
証明写真として求められる形は決まっています。
正面を向く、帽子をかぶらない、背景に模様や影を入れない、胸から上が入る構図にする、という4点が基本です。
背景の色は白・水色・グレーが選ばれることが多く、どれでなければならないという決まりはありません。
スピード写真機では選択できるようになっています。
データで提出する場合
Webの応募フォームやメールで提出する場合は、画像データが必要です。
ファイル形式はJPEGが一般的で、応募先のフォームに指定があればそれに従います。
紙の写真しか手元にない場合、スキャンや撮影で取り込むと画質が落ちます。
紙とデータの両方を最初から受け取れる撮影方法を選ぶと、後から作業が発生しません。
撮影方法を比べる
3つの選択肢がある
用意する方法は、写真館、スピード写真機、スマホの撮影アプリの3つに整理できます。
それぞれ得意な場面が違います。
| 方法 | 仕上がり | 所要時間 | データの受け取り | 撮り直し |
|---|---|---|---|---|
| 写真館 | 照明と修整が入る | 予約と来店が必要 | プリントとデータの両方に対応する店が多い | その場で確認して撮り直せる |
| スピード写真機 | 一定の水準になる | 数分 | データ対応の機種がある | 機種により限定的 |
| スマホの撮影アプリ | 撮影環境に左右される | 数分 | データが前提 | 何度でも可能 |
選ぶ基準
急いでいる場合はスピード写真機、仕上がりを整えたい場合は写真館、応募がWeb中心でデータだけあればよい場合はアプリ、という分け方になります。
判断の材料をもう1つ挙げるなら、同じ写真を何社に使うかです。
応募先が多いほど焼き増しやデータの使い回しが発生するため、最初にデータで受け取れる方法が有利になります。
応募社数の考え方は転職活動で何社に応募する?にまとめています。
スマホで撮る場合の条件
アプリを使う場合、仕上がりを左右するのは撮影の環境です。
自然光が入る窓の近くで、背景に何も映らない壁を使い、カメラを目の高さに固定します。
手持ちで撮ると角度が下から、あるいは上からになります。
カメラの高さを目線に合わせられるかどうかで、出来上がりの差が大きく出ます。
三脚がなければ、机の上に台を作って固定します。
服装と髪型を決める
基準は応募先で働いている人の服装
服装に迷ったときの基準は、応募先の職場で働いている人がどんな服装かという点です。
写真だけ実態と離れた格好にする必要はありません。
金融や公的機関のように服装の規範がはっきりしている業種では、上下ともに落ち着いた色を選びます。
私服勤務が中心の職場に応募するなら、襟のあるシャツにジャケットという形で十分成立します。
業種による幅がある
同じ「きちんとした服装」でも、業種によって幅があります。
求人票や企業のサイトに社員の写真が掲載されていれば、それが最も直接的な材料になります。
判断が付かない場合は、より保守的な側に寄せます。
服装が硬すぎて落ちることは考えにくく、逆は起こり得るためです。
応募先を調べる手順は転職の企業研究はどこまでやる?にまとめています。
修整の範囲
写真館やアプリには修整の機能があります。
肌の明るさや影を整える程度であれば、本人確認という目的から外れません。
一方、輪郭や目の形を変える処理は、面接で会ったときに違いが分かります。
加工で印象を作ると、面接の場で説明が必要な状態を自分で作ることになります。
貼り方と提出
紙で提出する場合
写真の裏に氏名を書いてから貼ります。
剥がれたときに、どの書類のものか分からなくなるのを防ぐためです。
貼るときは、写真欄の枠に合わせてまっすぐ貼ります。
のりは、紙が波打ちにくいスティックタイプが扱いやすい選択です。
サイズが枠より大きい場合、切って合わせるより撮り直すほうが結果的に早いことが多くなります。
データで提出する場合
応募フォームにファイル形式やサイズの指定があれば、それに従います。
指定がない場合は、JPEGで、拡大しても粗くならない程度の解像度を用意します。
ファイル名は、氏名が分かる形にしておくと受け取る側の手間が減ります。
数字だけの初期ファイル名のまま送らないようにします。
写真を求めない応募もある
応募の方法によっては、写真の提出を求められない場合があります。
エージェント経由の応募や、企業独自の応募フォームで写真欄が無い場合です。
指定が無いのに自分から追加する必要はありません。
求められている書類の形式に合わせるのが原則です。
オンラインで面談が行われる場合の準備はオンライン面談の準備にまとめています。
よくある失敗
数年前の写真を使い回す
前回の転職や新卒のときの写真が残っていると、そのまま使いたくなります。
しかし、髪型や体格が変われば、面接での印象と食い違います。
年数が経っている場合は撮り直します。
費用と時間の負担は小さく、書類を作り直すより手間がかかりません。
予備を作っていない
紙の写真は、貼り直しに失敗する、追加の応募が発生する、といった理由で不足します。
1枚しか手元にないと、その都度撮影に行くことになります。
撮影のときに複数枚を確保し、データも一緒に受け取っておきます。
応募が続く時期に、この作業を繰り返さずに済みます。
締め切りの直前に用意する
書類の提出期限が近づいてから写真を用意すると、選択肢が限られます。
写真館は予約が必要で、当日に撮れるとは限りません。
写真は、応募先が決まる前でも準備できる数少ない項目です。
書類の作成を始める段階で先に済ませておくと、応募のたびに詰まらずに済みます。
職務経歴書に着手する時期は職務経歴書はいつ作ればよいかにまとめています。
まとめ
- 写真で合否は決まらない。
減点になる状態を避けるという考え方で足りる - サイズは履歴書の用紙の写真欄に印刷されている。
全国共通の唯一の様式があるわけではない - 厚生労働省の様式例では、写真欄は縦36〜40mm・横24〜30mmと記載されている
- 「3か月以内に撮影」の記載がある用紙ならそれに従う。
基準は面接時の印象と食い違わないか - 撮影方法は、写真館・スピード写真機・スマホアプリを、仕上がり・所要時間・データの受け取りやすさで選ぶ
- 応募社数が多いなら、最初からデータで受け取れる方法が有利
- 服装は応募先で働いている人に合わせる。
迷うなら保守的な側に寄せる - 修整は明るさや影を整える範囲まで。
輪郭を変えると面接で食い違う - 紙は裏に氏名を書いて予備を確保する。
データはファイル名を氏名が分かる形にする - 写真を求めない応募もある。
求められている形式に合わせる



