経歴を登録して企業からの連絡を待つ形式のサービスでは、プロフィールがそのまま応募書類の役割を果たします。
ところが登録画面には入力欄が並んでいるだけで、どこにどれだけ書けばよいのかは示されません。
空欄のまま置いた項目が、あとから効いてきます。
ここでは、スカウト型・オファー型のサービスに登録するプロフィールの書き方を整理します。
この形式が何なのか、登録型・面談型とどう違うのかという仕組みの説明はスカウト型の転職サービスとは?にまとめており、この記事は登録後に自分で書く部分だけを扱います。
企業側は絞り込んでから読んでいる
読まれる前に、条件で候補に入る必要がある
企業や担当者は、登録されたすべての経歴を頭から読んでいるわけではありません。
職種、経験年数、勤務地、資格といった条件で絞り込み、残った中から読みます。
つまり、文章の質を上げる前に、条件で候補に残るかどうかという段階があります。
丁寧に書いた自己PRがあっても、絞り込みの条件に使われる項目が空欄なら、その文章は読まれません。
順番として、選択式の項目を先に埋めます。
空欄は「無い」と同じ扱いになる
書いていない経験は、持っていない経験と区別されません。
担当したことがあるが自信がない、期間が短い、といった理由で空欄にすると、その経験は無かったことになります。
自信の有無は書いたうえで補足すれば済みます。
「◯◯を1年担当」と書けば、期間は相手が判断します。
判断の材料を渡さない選択をしているのが空欄です。
求人票で使われている言葉に合わせる
社内でしか通じない呼び方や、独自の職位の名称をそのまま書くと、検索の条件と一致しません。
同じ仕事でも、募集する側は業界で一般的な言葉で探します。
自分の経験がどう呼ばれているかは、応募したい職種の求人票を数件読むと分かります。
求人票のどの欄を見るかは求人票のどこを読むかにまとめています。
求人票の「求める経験」の欄に並ぶ言葉が、そのままプロフィールに書く言葉になります。
埋める順番を決める
職務要約は先頭の数行で決まる
多くのサービスでは、一覧に表示されるのは職務要約の冒頭です。
ここで何をしてきた人かが分からなければ、詳細は開かれません。
1行目に、職種と経験年数と扱ってきた領域を入れます。
「◯◯業界で◯年、◯◯を担当」という形で足ります。
経緯の説明から始めないようにします。
経緯は、その後に続く欄で書けます。
数字が入る項目を先に埋める
担当した業務の規模、件数、人数、期間、頻度は、自分の経歴に属する事実なので調べる必要がありません。
それでいて、読む側にとっては最も具体性のある情報になります。
「顧客対応を担当」と「担当顧客20社の窓口を3年」では、渡している情報量が違います。
数字が思い出せない場合でも、おおよその範囲で書けば判断の材料になります。
書き出す作業そのものは職務経歴書の材料にもなり、手順は職務経歴書はいつ作ればよいかにまとめています。
資格・使用してきた道具は正式名称で書く
資格の名称、扱ってきたシステムやツール、言語は、略称ではなく正式な名称で書きます。
検索の条件として使われる項目のためです。
略称と正式名称の両方が一般に使われているものは、両方を併記しても構いません。
取得の見込みや学習中のものは、その状態が分かる形で書きます。
確定した事実と、進行中のことを分けて書くのが基本です。
希望条件は絞りすぎず、譲れない1つを明確にする
希望の年収、勤務地、職種を細かく限定しすぎると、候補から外れる範囲が広がります。
逆に、何も絞らないと自分の希望と合わない連絡ばかりが届きます。
現実的なのは、譲れない条件を1つだけ明確にして、残りは幅を持たせるやり方です。
勤務地が動かせないならそこを固定し、職種の幅は広めに取る。
この1つが決まっているだけで、届いた連絡を読む時間が変わります。
経歴の書き方は履歴書と同じ形にしない
在籍した会社を並べるだけでは、各社で何をしていたかが伝わりません。
会社ごとに、担当した業務、規模、使った道具、成果や工夫した点を分けて書きます。
履歴書と職務経歴書で何をどちらに書くかの分け方は履歴書と職務経歴書の違いとは?にまとめています。
プロフィールの構成は、履歴書ではなく職務経歴書に近い形になります。
連絡が薄いときに見直す箇所
最後に更新した日
多くのサービスでは、情報を最後に更新した日が企業側に表示されます。
長く触っていない経歴は、いまは活動していない人のものとして扱われることがあります。
書き換えは大きな作業でなくて構いません。
在籍期間を現在の状態に直す、担当が変わった業務を1行足す、といった手直しで足ります。
記入量が求人票と同じ粒度か
反応が薄いとき、まず疑うのはサービスの選び方ではなく記入量です。
応募したい職種の求人票にある「求める経験」の欄と、自分のプロフィールを並べてみます。
求人票が5項目で経験を求めているのに、プロフィールが3行しかなければ、判断の材料が渡っていません。
サービスを乗り換える前に、書く量を見直すほうが先です。
希望条件と経歴が食い違っていないか
経歴に書かれた領域と、希望する職種や年収が離れていると、企業側は判断に迷います。
未経験の領域を希望する場合は、なぜそちらへ行きたいのか、いまの経験のどこがつながるのかを一言添えます。
添えるのは長い文章でなくて構いません。
接続が示されていれば、条件だけを見て外されることが減ります。
在職中の公開範囲の設定
登録した経歴は、企業側から閲覧される前提で置かれます。
在職中に使う場合、現職や取引先に見つかる可能性は無視できません。
サービスによっては、特定の企業に自分の情報を表示しない設定が用意されています。
設定の有無と操作の方法は、登録前にヘルプページで確認できます。
この設定を強くかけすぎると届く連絡も減るため、必要な範囲に絞って設定します。
職務経歴書との使い分け
プロフィールは検索され、職務経歴書は読まれる
プロフィールは、条件で絞り込まれる段階を通過するための情報です。
職務経歴書は、選考に進んだ後で通して読まれる書類です。
求められている密度が違います。
プロフィールでは、キーワードとして拾われる項目を漏らさないことが優先されます。
文章としての流れは、職務経歴書の側で作ります。
元になるデータを1つ持つ
複数のサービスに登録すると、同じ内容を何度も入力することになります。
更新のたびに全部を直すのは続かないため、担当業務・期間・規模・使用してきた道具を書き出した元データを1つ持ち、そこから各サービスに転記します。
元データを更新したら、登録先も更新します。
二重に管理しない形にしておくと、記載の食い違いも防げます。
面談や選考で矛盾させない
プロフィールに書いた内容は、面談や面接でそのまま質問の材料になります。
書いた覚えのない表現や、盛った表現があると、その場で説明できなくなります。
書くときの基準は、聞かれたときに具体的に説明できるかどうかです。
面接で問われる内容の組み立て方は転職面接の準備にまとめています。
届いた後を想定して書く
応じる基準を先に決めておく
連絡が届き始めると、読んで判断する時間が必要になります。
業界・勤務地・仕事の内容のうち、どれを満たしていれば話を聞くのかを先に決めておくと、選別が短時間で終わります。
すべてに返信する必要はありません。
応じたものと見送ったものを理由つきで残しておくと、後から自分の傾向が見えます。
連絡の受け取り方を設定する
登録の際に、電話とメールのどちらで連絡を受けるかを選べる場合があります。
在職中は日中に電話へ出られないことが多いため、この設定を確認しておきます。
登録後にどのような連絡が来るのかは転職サービスに登録すると電話は来る?で扱っています。
設定を変えられる項目と変えられない項目があるため、登録前に見ておくほうが確実です。
待つ手段だけに頼らない
プロフィールを整えても、いつ連絡が届くかは相手の都合で決まります。
入社したい時期が決まっている場合、待つ形式だけでは日程を組めません。
自分で検索して応募する手段を並行して持ちます。
役割の分け方はスカウト型の転職サービスとは?、迷っている段階での進め方は転職するか迷っている段階では何をする?にまとめています。
まとめ
- 企業側は条件で絞り込んでから読むため、選択式の項目を先に埋める
- 空欄の経験は、持っていない経験と区別されない
- 社内の呼び方ではなく、求人票で使われている言葉に合わせる
- 職務要約の1行目に、職種・経験年数・扱ってきた領域を入れる
- 規模・件数・人数・期間といった数字は、調べずに書ける具体的な情報
- 希望条件は譲れない1つだけを固定し、残りは幅を持たせる
- 連絡が薄いときは、乗り換える前に更新日・記入量・希望条件との整合を見直す
- 元データを1つ持って各サービスへ転記し、面談で説明できない記述は書かない



