未経験からコンサルティングファームに移れるかどうかは、年齢と経歴の両方から考える問題です。
「何歳までなら可能か」という問いに一般論で答えることはできませんが、実際にどの年代が動いているのか、自分が使えるサービスに年齢条件があるのかは、数字で確認できます。
ここでは出典の確認できる調査と、当サイトで整理しているサービスの対象条件から、難易度の見積もり方を整理します。
コンサルへ移る人の年齢と前職には偏りがある
転職時の平均年齢は29.8歳
OpenMoneyが転職レポート5,000件超を分析した「コンサル転職白書」(2026年4月)では、コンサルへの転職時の平均年齢は29.8歳、中央値は29歳という結果でした(出典: OpenMoney)。
平均2.5社目の転職先として選ばれており、初めての転職、つまり2社目としての流入が約70%を占めています。
この分布から読み取れるのは、コンサルへの移動が20代後半に集中しているという傾向です。
ただし平均が29.8歳ということは、それより上の年代も含まれた結果としてこの数字になっているということでもあります。
30代以降が対象外という意味ではなく、母数として20代後半が厚い、という理解のほうが実態に近くなります。
前職はIT系が約4割を占める
同じ調査では、転職前の主な業界はSIer・ソフトウェア開発が29.1%で最多、IT系を合計すると約39%でした(出典: OpenMoney)。
コンサルへの入口として、IT関連の実務経験が使われている割合が高いということです。
ここで整理しておきたいのは、「未経験」という言葉が指す範囲です。
コンサル業界での経験がないという意味での未経験は珍しくありませんが、この調査は社会人経験そのものがない状態からの移動を示したものではありません。
業界未経験と職務経験なしは別の話として扱う必要があります。
前職で何を担当してきたかが、そのまま応募の材料になります。
年代ごとに、難易度の中身が変わる
20代後半に母数が集中している
平均29.8歳・中央値29歳という数字は、20代後半がこの移動の中心にいることを示しています。
2社目としての流入が約70%という点も合わせると、新卒で入った会社から最初の転職としてコンサルを選ぶ人が多いという構図が見えます。
一方で、母数が厚いということは同じ年代の応募者と並ぶ場面が多いということでもあります。
年齢を理由に諦める必要がない代わりに、同年代の中で何が違うのかを説明できる状態を作っておく必要は上がります。
担当した業務の範囲、扱った領域、成果を数字で言えるかどうかが、比較の材料になります。
30代は経歴の説明の仕方で変わる
30代になると、募集要項に書かれる要件は具体的になっていく傾向があります。
業界経験の年数だけでなく、担当した工程やチームの規模まで指定されている求人が増えます。
裏を返せば、要件を読めば自分が対象かどうかをその場で判断できるということでもあります。
この年代で未経験からコンサルを目指す場合、前職の専門性をどう言い換えるかが論点になります。
製造業の生産管理、金融の審査、ITの要件定義といった経験は、それぞれ対応する領域のプロジェクトと接点を持ちます。
「未経験だから何もない」ではなく、どの領域なら経験がつながるかを先に考えるほうが、応募先を絞りやすくなります。
40代以降は対象となるサービスが絞られる
40代以降になると、後述するとおり対象年齢を定めているサービスの一部が候補から外れます。
ただし、年齢条件を設けていないサービスもあるため、選択肢がなくなるわけではありません。
実務的には、使えるサービスの数が減り、経歴の説明の重みが増すという変化として捉えるほうが実態に合います。
この年代では、コンサルに入ることそのものより、入ったあとに何をするかを先に決めておくことが判断を助けます。
ポストコンサルの受け皿が時代によって変わってきたことはコンサル業界の転職市場はいま?で扱っています。
年収の変化はどう出ているか
平均+112万円、78.9%が年収アップ
前述の「コンサル転職白書」では、コンサルへの転職による年収変化は平均+112万円で、78.9%が年収アップという結果が出ています(出典: OpenMoney)。
年収を理由にコンサルを目指す人にとっては、方向として支持される数字です。
ただし、この数字は転職した人全体の平均であり、年代別・前職別の内訳までは示されていません。
自分に同じ変化が起きるかどうかは、この数字からは分からないという前提で見る必要があります。
実際に提示される金額は、応募する求人の年収レンジを確認するほうが確実です。
約2割は年収が上がっていない
78.9%が年収アップということは、裏返すと約2割はそうではなかったということです。
この層がどういう条件だったかは調査からは読み取れませんが、全員が上がるわけではないという事実は押さえておく価値があります。
年収がどういう条件で上下するかは転職で年収は上がる?にまとめています。
数字の平均だけを見て判断すると、提示された条件の妥当性を自分で評価できなくなります。
この読み違えを含め、判断の前提として抜けやすい点はコンサル転職の後悔はどこで起きるかで扱っています。
サービスによって対象年齢が決まっている
コンサルへの移動が20代後半に集中しているという実態は、サービス側の設計にも表れています。
当サイトで整理しているデータでは、面談実施型のサービスに対象年齢が明記されているものがあります。
対象年齢が明記されているサービス
| サービス | 進み方 | 対象条件 |
|---|---|---|
| Groovement Agent | 面談実施型 | 大卒以上・24〜34歳の正社員転職検討者 |
| MyVision | 面談実施型 | 対象年齢24〜39歳 |
| CDBエージェント | 面談実施型 | 50歳未満/転職希望時期は半年以内 |
| コンコードエグゼクティブグループ | 面談実施型 | 対象年齢22〜54歳 |
いずれも対応地域は全国です。
区切りは34歳・39歳・50歳・54歳あたりに置かれており、年代が上がるほど候補が減っていく構造になっています。
Groovement Agentは学歴の条件も併記されているため、年齢だけでなく複数の条件を同時に満たすかどうかを確認する必要があります。
年齢条件を設けていないサービス
一方で、当サイトのデータで対象年齢の記載がないサービスもあります。
LHH転職エージェント、NewMA、転職AI for コンサルタントはいずれも登録型で全国対応です。
MyVisionコンサルティングとFlowXは申込型、メーカーズジョブ、KOTORA、コンサルファーム出身者によるコンサル転職専門エージェントは面談実施型で、こちらも全国が対象です。
40代以降で探す場合、実務的にはこのグループが中心になります。
年齢で選択肢が消えるのではなく、条件のないサービスへ軸が移ると捉えるほうが実態に近い理解です。
年齢条件のあるサービス全般の考え方は未経験・異業種への転職は何歳まで現実的かでも扱っています。
難易度を自分の条件で見積もる手順
求人の応募要件を10件読む
一般論としての難易度を考えても答えは出ません。
代わりに、自分が応募したい領域の求人を10件ほど集め、必須要件と歓迎要件に何が書かれているかを読みます。
足りないものが「年齢」なのか「特定領域の経験年数」なのかが、そこで具体的になります。
この作業は応募の前段階として行うものです。
転職するかどうかを決めていない段階での進め方は転職するか迷っている段階では何をする?にまとめています。
年齢条件は検討を始めた時点で確認する
対象年齢を定めているサービスは、区切りを一つ超えるだけで候補から外れます。
検討を先送りするほど使えるサービスが減るという構造があるため、まだ応募する気がない段階でも、自分がどのサービスの対象に入っているかは早めに確認しておく価値があります。
面談の時間を取ることに抵抗がある場合は、登録型から始める方法もあります。
当サイトのデータでは、LHH転職エージェント、NewMA、転職AI for コンサルタントが登録型で全国対応のため、求人と年収レンジを見るところから始められます。
まとめ
- コンサルへの転職時の平均年齢は29.8歳、中央値29歳で、20代後半に集中している
- 転職前の業界はSIer・ソフトウェア開発が29.1%で最多、IT系合計で約39%を占める
- 年収変化は平均+112万円、78.9%がアップ。
ただし約2割は上がっていない - サービスの対象年齢は34歳・39歳・50歳・54歳あたりが区切りになっている
- 難易度は一般論ではなく、求人の応募要件と自分が対象になるサービスの数で見積もる



