「地方だと転職サービスが使えない」という声は、建設・施工の分野でも見かけます。
実際に登録したものの、紹介される求人が少なかったという話も出ます。
ここでは、当サイトが扱っている建設・施工向けサービスの対応地域を実際に数えたうえで、地方から探すときに何を確認すればよいかを整理します。

「全国対応」と紹介される求人は同じではない

掲載と紹介は別のこと

サービスの入口に「全国の求人を扱う」と書かれていても、実際に担当者が付いて紹介できる範囲は別のことがあります。
掲載していることと、自分に紹介されることは別だからです。

そのため、対応地域の表記は「自分が対象外ではない」ことの確認には使えますが、「自分の県に求人がある」ことの確認には足りません。
この区別は職種を問わず共通で、一般的な見方は転職サービスは地方でも使える?にまとめています。

全国対応でも求人の密度は均一ではない

全国を対象としていても、扱っている求人が47都道府県に均等に分かれているとは限りません。
対応地域は範囲を示すものであり、密度を示すものではないからです。

この点を数字で示せるデータは当サイトにはありません。
だからこそ、対応地域の表記を見て判断を終えるのではなく、自分の県で実際に何件出ているかを数える作業が必要になります。
数えられる形になっているサービスを選ぶ、という選び方もあります。

「地方では使えない」と語られるケースの多くは、都市部を主に扱うサービスを1社だけ使った結果として整理されています。
1社で結論を出すと、サービスの問題なのか地域の問題なのかが切り分けられません。
複数で同じ条件をあてて初めて比較になります。

当サイトのデータで対応地域を数える

10件のうち9件が全国対応

当サイトが扱う建設・施工向けサービスは10件です。
対応地域で分けると、全国を対象とするものが9件、地域が限定されているものが1件でした。
数のうえでは、ほぼ全国対応です。

全国対応の9件は、建築転職、ガウディキャリア、RSG建設転職、職人から施工管理エージェント、建設JOBs、建設キャリアプラス、ビズケン、コンストワーク、ビルドジョブです。
地方に住んでいるという理由だけで対象から外れるサービスは、データ上はほとんどありません。

地域限定は1件のみ

地域が限定されているのはGKSキャリアの1件で、対象は埼玉・千葉・東京・神奈川・愛知・大阪の6都府県です。
面談実施型で、対象ユーザーは19〜32歳とされています。

区分 件数 内容
全国対応 9件 面談実施型4件・登録型4件・進み方が確認できないもの1件
地域限定 1件 GKSキャリア(埼玉・千葉・東京・神奈川・愛知・大阪)

地方に特化したサービスは確認できていない

この内訳から読み取れることがもう1つあります。
地域が限定されている1件は都市部を対象としたサービスであり、地方に特化したサービスではありません。

そのため、他の職種でよく紹介される「全国対応と地域特化を組み合わせる」という方法は、この分野の当サイトのデータではそのまま使えません。
地方在住であれば、選べるのは全国対応の9件が中心になります。

建設業で地域による差が出やすい理由

仕事は現場のある場所に発生する

建設の仕事は、工事が行われている場所に発生します。
設計や事務の一部を除けば、勤務地を自由に選べる性質の職種ではありません。
求人が出る場所は、工事が動いている場所に左右されます。

この構造は、リモートを前提にできる職種とは事情が違います。
勤務地の条件を緩められるかどうかで、対象になる求人の数が変わります。
通える範囲をどこまでにするかを先に決めておくと、探す範囲が定まります。

工種によって見え方が変わる

同じ地域でも、建築・土木・設備といった工種によって、募集の出方は同じではありません。
自分の工種で数えなければ、地域全体の印象で判断することになります。

「地方だから求人がない」と結論を出す前に、工種と経験年数を固定して数えたかどうかを確認します。
条件を広げすぎた検索では実態が見えず、狭めすぎても件数が出ません。
実際に応募しうる範囲で数えるのが前提です。

同じ県内でも、通勤できる範囲がどこまでかで件数は変わります。
県単位で数えて少なかった場合でも、隣接する市町村まで広げると出てくることがあります。
範囲を広げる余地があるかどうかを先に決めておくと、数えた結果の解釈が定まります。

地方から探すときの進め方

登録型で自分の県の件数を数える

会員登録から利用が始まる登録型であれば、求人一覧を自分で開いて件数を確認できます。
当サイトのデータでは、建設JOBs、建設キャリアプラス、ビズケン、コンストワークの4件が登録型です。

自分の県、自分の工種、経験年数を固定して数え、複数のサービスで比べます。
件数がほとんど出ないサービスは、そこで候補から外せます。
登録型の見分け方は施工管理は面談なしで転職サービスを使える?で扱っています。

数えた件数は控えておきます。
1か月後に同じ条件で数えれば、求人が動いているのか止まっているのかが分かります。
件数が少なくても入れ替わりがあるなら、待つという選択にも根拠が持てます。

対応地域が居住地か勤務地かを確認する

対応地域が何を指しているかも確認が必要です。
住んでいる場所を指す場合と、働く場所を指す場合があります。
地域限定のサービスでも、勤務地が対象範囲であれば、居住地が違っても使える場合があります。

この扱いはサービスごとに違うため、登録前に公式サイトで確認してください。
GKSキャリアのように対象地域が明示されているサービスでは、その条件から外れていれば紹介まで進みません。
年齢や地域の条件は、経験や資格より先に見る項目です。

地域の求人媒体と併用する

職種特化のサービスだけで完結させようとすると、地元企業の募集が出そろわないことがあります。
その地域の求人を扱う一般的な媒体も併せて見ておくと、比較の母数が増えます。

面談を伴うサービスを使う場合は、通える範囲を最初に伝えます。
範囲を伝えていないと、紹介される求人が離れた地域に広がり、比較の基準が作れません。
業界全体の状況は施工管理の転職は売り手市場?で扱っています。

まとめ

  • 建設・施工向けサービス10件のうち、全国対応は9件、地域限定は1件
  • 地域限定の1件はGKSキャリアで、対象は埼玉・千葉・東京・神奈川・愛知・大阪
  • 地方に特化した建設・施工向けサービスは、当サイトのデータでは確認できていない
  • 対応地域は範囲を示すもので、求人の密度を示すものではない
  • 自分の県・工種・経験年数を固定し、登録型で件数を数えてから判断する